釜山はスープの街|テジクッパとミルミョンから始める食べ歩き
公開日:2026-09-07
釜山の食べ物はソウルとは系統が違う。焼肉やビビンバのような「韓国料理」として思い浮かぶものより、スープと麺、そして海のものが前に出る。その多くは朝鮮戦争期に釜山へ流れ込んだ避難民の食が起点になっており、安く腹を満たすための工夫がそのまま名物として残った。ここでは何をどのエリアで食べるかを、地元の食べ方とあわせて整理した。
テジクッパ(豚肉スープご飯)— 西面のクッパ通り
豚骨を煮出した白いスープにご飯を入れて食べる、釜山でもっとも日常的な一杯。西面には専門店が固まった通称「テジクッパ通り」があり、1946年創業の松亭3代クッパのように半世紀を超えて続く店が並ぶ。多くの店が24時間営業で、朝食にも夜食にも使える。スープとご飯を別々に出す伝統的なスタイルの店もあり、その場合は好きなタイミングでご飯を落とす。アミの塩辛(セウジョッ)とニラの薬味で自分好みに味を決めるのが地元の食べ方だ。
テジクッパは店ごとにスープの濁り方と脂の量が違います。1軒で判断せず、西面と海雲台で1杯ずつ試すと違いが分かります。
ミルミョン(小麦の冷麺)— 南浦洞
冷麺というとそば粉の黒い麺を思い浮かべるが、釜山のミルミョンは小麦粉を練り込んだ黄色みのある麺で、噛むとしっかりコシがある。これも避難民が手に入りやすい小麦で作ったのが始まりとされる。牛骨と漢方、野菜でとったスープはさっぱりしていて、辛いものが続いた口を戻したい日に向く。南浦洞には1974年創業のハルメ伽耶ミルミョンなど行列のできる専門店がある。
ナッコプセ — テナガダコ・ホルモン・エビの辛炒め
ナクチ(テナガダコ)、コプチャン(ホルモン)、セウ(エビ)の頭文字を取った釜山発祥の鍋物。甘辛いヤンニョムで一緒に炒め、締めにご飯を入れて焼き飯にするところまでが一連の流れになっている。辛さは店で調整してもらえる。西面と南浦洞の両方に専門店があり、元祖を名乗る店も残っている。
ポックッ(ふぐスープ)— 海雲台
日本では高級魚のふぐが、釜山では日常のスープになっている。澄んだスープにふぐの身とセリが入り、酸味のある薬味だれをつけて食べる。二日酔いの朝に地元の人が向かう一杯で、24時間開いている老舗もある。刺身やチヂミまで揃う店なら、ふぐづくしにもできる。
エリアで分けると迷わない
😥南浦洞・チャガルチ(市場と麺)
- ミルミョン(小麦の冷麺)
- チャガルチ市場の刺身と海鮮スープ
- スンドゥブチゲ(国際市場)
- ホルモン焼き(富平)
- シジミスープ(朝食向き)
😊海雲台・西面(スープと肉)
- テジクッパ(西面のクッパ通り)
- ポックッ(ふぐスープ)
- 韓牛カルビ(海雲台)
- 貝蒸し鍋
- オムク(韓国式さつま揚げ)
釜山は2泊3日で回る人が多く、その場合に入る食事は5回前後です。名物を全部試そうとすると必ず溢れるので、「スープを2回・麺を1回・海鮮を1回」のように枠を先に決めてから店を選ぶと組みやすくなります。
食べ歩きなら市場と夜市
座って食べる以外に、市場での食べ歩きという選択肢がある。海雲台伝統市場のホットク(種入りのシアホットク)、富平カントン市場の夜市のトッポッキとオデン、チャガルチ市場の2階食堂街。いずれも1軒あたり数百円で済むので、夕食の前に軽く挟むこともできる。オムクは土産用の箱詰めも同じ店で買えるため、帰国前日に寄ると荷物の面でも都合がいい。
釜山グルメの組み立て
- ✓テジクッパは西面のクッパ通りで1杯(朝でも夜でも開いている)
- ✓ミルミョンは南浦洞の専門店で(辛いものが続いた日に)
- ✓ナッコプセは締めの焼き飯まで頼む
- ✓ポックッは海雲台で、二日酔いの朝に
- ✓市場の食べ歩きは夕食前に軽く
- ✓オムクの箱詰めは土産として帰国前日に
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